FMVのその他の問題点
FMVの過去の製品、特に1996年前半以前の製品はBIOSに問題のあるものが多く、使えない周辺機器た大変多い。このことに対処するため、富士通では有償無償でBIOSのアックグレードを行っている。当初有償のアップグレードだけだったが、批判が多かったようで自分でできるユーザを対象に、基本的には自己責任において、配布するBIOSを無償でアップグレードする道を開いたようだ。このへんの事情は富士通のホームページで確認してほしい。
しかし我が家のマシンは富士通のページを見た限りではBIOSアップグレード対象ではない。基本的にどんなものも問題なく接続できるはずなのだが、問題がおきた。
自作マシンを作った時、当然家庭内LANを組もうと思い、ネットワークインタフェースカード(NIC)を物色していたところ、秋葉原のラオックス・ザ・ネットワーク館で、このバージョンのFMVは、PCI系のイーサネットカードはほぼ全滅ですと言われたのである。少なくとも動作確認が取れているNICが一つもないという。時代が時代なので私は100BASE-TXを探していたのだが、当然この種のNICはみなPCI接続。しかたがないので、自作マシンの方には後日のために100BASE-TXにしておくとして、FMVの方はISAバス接続の10BASE-Tで我慢することにした。
しかもその10BASE製品もFMVとは相性の悪いものが多く、4000円以下の安いカードで100%何の問題も出ていないカードがないと言うのである。ただし成功率が80%と大変高いものがあるにはあった。また一つだけ正式にFMV対応を謳っており、今のところ問題もなく、もし問題が出たとしてもメーカーが対応を謳っているので、何とかしてくれるはずだいうカードがあった。CONTECという会社の製品で、今時ISAバス接続の10BASE-Tで、8,500円もしたのである。
当時自作マシンの設定で大変苦労していた私は、FMVでまで苦労する余裕がなかったので、80%の成功率にすらかける自信がなく、結局確実なCONTECの製品を購入することになった。自作マシン側のPCI接続100BASE-TXは7,000円で買えたのに、ISA接続の10BASE-Tをそれより高い価格で買うという笑えない話だ。このNICが問題なく動作したのは言うまでもない。
この一件もFMVのアップグレードはまずマザーボードからだと、私に思い知らせることになった事情の一つである。